調理師のやりがい・楽しさ

調理師のやりがい・楽しさ

料理でお客さまを笑顔にできる

多くの調理師がこの仕事のやりがいとして挙げるのは、「料理を食べた人の笑顔を見ること」です。
ホテルやレストランで働く調理師は、お客さまにとって特別な1日を演出するために、日々料理の腕を奮います。

自分が心を込めて作った料理を食べた人が、目の前で「おいしかった」と笑顔になってくれたり、喜んでくれたりすることこそが、調理師にとって最大の喜びとなります。

また、修行を重ねるうちにさまざまな料理が作れるようになるのも、やりがいを感じる瞬間だそうです。
技術が身につくたび、おいしい料理が作れるようになるたびに、「この仕事を選んで良かった」とやりがいを感じるようになるでしょう。

腕一つでのし上がれる

調理師は、実力が問われる仕事です。
常に実力が試されるためプレッシャーと厳しさは半端なものではありませんが、努力すればその分しっかりと結果が出る仕事でもあります。

仕事は厳しくても、スキルアップすればそれだけ任される業務も増えてきますし、難易度の高い料理も作れるようになります。
自分に自信がつけば、仕事はどんどん楽しくなっていくでしょう。

また、自分の「腕一つ」でのし上がれるのも、やりがいを感じる部分です。
腕が良ければ年齢や性別は関係なく、職場で出世して料理長を目指すこともできますし、新規オープンのレストランから声がかかることもあるでしょう。
実際、結婚式場の調理師は、腕を見込んで引き抜かれた人が務めることが多いようです。

独立開業など、さらなる展開も可能

おいしい料理を作って人々を幸せにできる調理師の仕事はとても魅力的なものですが、ただ楽しいばかりではありません。
総合的に見ると、調理の仕事は非常に多忙な反面、給料や待遇にあまり還元されていない職場も多くあります。

新人時代はお金を稼ぐことよりも、「厳しい環境で修行を積みながらいかに生き残っていけるか」という、自分との戦いを続ける日々になるかもしれません。
厳しさに耐え切れずに諦めてしまえばそこで終わりですが、実力があれば若くしてトップレベルに立てる仕事でもあります。

そうなれば、独立して理想の繁盛店を経営することも可能です。
大切なのは、おいしいものを作ること、人を喜ばせることへの飽くなき探究心。
上昇志向が強く、現状に甘んじない人であれば、調理師としての成長を日々感じながら生きていけるはずです。

調理師の給料や平均年収

調理師の給料や平均年収

調理師の給料はどのくらい?調理師は、料理にかかわる分野のプロフェッショナルです。しかし、職種や勤務先の状況によって給料は大きく異なり、年収は200~1,000万円台までかなり幅があります。また、実際に調理師として仕事をすることになると必ず見習い期間や下積み期間があります。
調理師として働き始めてすぐに調理を任されて高収入を得ることは難しく、見習い期間中は初任給10万円台からと考えておいたほうがいいでしょう。

調理師の給料・平均年収とは?

厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査」によると、10人以上の企業規模を対象にした調理師の平均年収は、2019年では約341万円でした。

この金額は、日本の他の職種の平均年収と比べても低いといえます。ただ、平均年収はあくまで調査した企業の中での平均値にすぎません。実際には条件によって違いが出ます。

以下で、さらに細かく企業規模別、男女別、年齢別にそれぞれ詳しく紹介します。

【規模別】調理師の給料・平均年収とは?

企業規模10人以上を対象にした賃金構造基本統計調査では、調理師の2019年のきまって支給される現金給与額の平均は252,600円でした。この金額の12カ月分に「年間賞与その他特別給与額」の382,200円を足すと年収は約341万円になります。

同様にさらに細かく年収を規模別でみると、10~99人規模では約339万円、100~999人規模では約328万円、1,000人以上では約366万円です。必ずしも規模が大きくなると年収が上がるわけではありませんでした。2019年は100~999人規模の企業で平均年収が下がる傾向がみられました。

【男女別】調理師の給料・平均年収とは?

2019年の賃金構造基本統計調査の男女別では、男性調理師のきまって支給される現金給与額平均は287,900円です。12カ月分の給料に年間賞与その他特別給与額の382,100円を足すと年収は約383万円になります。

一方で、女性調理師のきまって支給される現金給与額平均は204,500円で、年間賞与その他特別給与額の382.300円を足しても年収は283万円程度と、男性よりもかなり少ない結果です。また、調理師見習でも男性の年収が約313万円に対して、女性は約232万円と低くなっています。

【年齢別】調理師の給料・平均年収とは?

年齢別の平均年収は男性調理師の場合、10代で約247万円、20代は前半で301万円、後半で335万円程度と徐々に高くなります。さらに30代になると技量も上がり、責任ある仕事も任されるようになるケースが多く、前半は約377万円、後半は約393万円とさらに上昇傾向です。

40代になると、現場を統括する立場に就くことや後輩の育成に携わることもあり、前半は約413万円、後半で約435万円になります。50代でも前半は約458万円とゆるやかに上昇を続けますが、50代後半に入ると約415万円、60代前半が353万円、後半が303万円程度に下がっていく傾向です。

女性調理師の平均年収も10代は約227万円、20代は前半で約272万円、後半は約284万円と少しずつ上がります。ただ、30代になっても前半が約293万円、後半は約294万円で、男性ほど急激には上昇しません。

40代でも前半は310万円と、上昇する傾向はあるものの大きくは上がらない点が男性とは異なります。40代後半になると298万円、50代の前半が約297万円、後半が約278万円、60代前半が258万円、後半が239万円と男性と同様に下がります。

調理師の仕事内容とは?

調理師の仕事は、飲食店やホテルなどのほか、病院・学校給食など、さまざまな職場で料理を作ることです。また、飲食店といっても、格式の高い料亭からフレンチ・イタリアン・中華などのレストラン、気軽に入れるラーメン店まで多彩なジャンルがあります。

料理を提供するためには、あらかじめ材料を切っておいたり、スープを煮込んでおいたりなど、事前の仕込み作業も必要です。繊細な味付けを必要とするもの以外、仕込みの作業は見習いが担当することも多く、深夜や早朝に行うことも珍しくありません。

営業時間になれば調理や盛り付けを担当するほか、洗い物や片付け、職場によっては接客も求められることがあります。また、食材の発注や品質管理、店内の衛生管理も大切な仕事です。閉店後は店内を清掃するほか、新メニューを考えることもあります。

調理師の中でも給料が高い職場は?

街のレストランなど個人経営の飲食店勤務の場合、売り上げが上がらなければ給料にも影響し、ボーナスがないことも珍しくありません。チェーン店や学校・病院給食などへの勤務では、福利厚生が整備されていたり最低限の固定給が決められている場合が多くあります。しかし、手取り額としては多いとはいえないケースもあります。

ホテルのレストラン勤務は比較的給料が高く、ボーナスが支給されることも多いなど、待遇がいい傾向にあります。

調理師の給料を増やすための方法とは?

調理師として働くうえで、給料を増やすためにはいくつかの方法があります。ここでは、給料を増やすポイントを5つの方法を説明します。

スキルアップして昇給する

調理師は技術を必要とする仕事です。そのため、スキルを磨くことで昇給も望めます。例えば、一つのジャンルを極めて誰にも負けないスキルを身につけたり、有名店で修業して経験を積み重ねたりすることも昇給につながります。すでに働いている店でも、努力して腕が上がったと認められれば、昇給の可能性が高まるでしょう。

給料を上げてもらえるよう交渉する

勤務先でのキャリアが長ければ、昇給の交渉することもできるようになります。その際は、アピールすることができる実績が必要です。例えば、お客様の好評を得て売り上げに貢献している人気メニューの考案をしてきたなどの実績、交渉の材料になります。

もし、目に見える実績が少なかったとしても、ある程度のスキルアップを果たしていれば、そのスキルを土台に今後の努力や目標をアピールすることもできます。

条件のいいところへ転職する

ある程度の経験があって、スキルにも自信があるのなら、いい条件の職場へ転職するのも一つの手です。実力を認めてもらえない場合や、職場の経済的な状況で昇給が望めない場合は、その職場にとどまって努力しても給料は上がらない可能性もあります。それならば、実力に見合う給料を提示してくれるところへの転職も選択肢の一つになるでしょう。

独立して自分の店を持つ

独立して自分の店を持つことも、給料アップの可能性があります。経営が軌道に乗り、店が繁盛すれば、当然収入も上がります。自分のスキルを活かし、頑張った分だけ収入が増え、基本的には上限もないといえます。ただし、独立・開業するためには資金や経営能力も必要になります。繁盛しなければ逆に収入がなくなったり負債を抱えるリスクがあることを考慮に入れる必要があります。

調理師免許を取る

レストランやホテルなど飲食業界で働く際、必ずしも調理師免許を必要とするわけではありません。しかし、調理師免許を所持していることで手当が支給される職場も多く、免許の有無で給料に差がでる場合があります。

また、民間の調理担当の求人では応募条件に調理師の有資格者を指定しているケースも多くあります。そのため、いい条件の求人があっても、資格を持っていなければ応募すらできないこともあり得ます。給料アップや、転職先の選択の幅を広げるためには、調理師の資格が有利に働くともいえます。

調理師の仕事内容や職場、やりがいなど

調理師の仕事内容や職場、やりがいなど

調理師試験を受けたいと思っている方に、まずは調理師についてしっかり知っていただき、試験を受けるためのモチベーションを持ちましょう。
おいしい食事を作り人に喜んでもらうにはコツコツと調理の技術を磨く期間が必要です。調理師でなくても調理できます。でも、調理師の名称は調理師でないと使うことが出来ない名称独占です。きっと試験に受かり、調理師になる良さがあるのでしょう。
調理師になる? 調理師免許を持った方はどのような仕事につき、どのような役割を担うのかなど、しっかり理解いただけるように説明します。

調理師の仕事内容!1日の流れで確認

調理師でなくても以下の仕事は行えますが、調理に携わる方の多くは調理師の資格を保有しています。
調理師の仕事内容を1日の流れと合わせて見ていきます 。
調理や盛り付け以外のさまざまな仕事をご紹介するので、どんな仕事をしているのか要チェックです。

食材の仕入れ

料理をするためには、食材が必要です。
そのため、調理師の仕事は食材の仕入れからとなります。
普段から利用している業者に電話やメールなどで発注したり、市場にその日に必要な食材を買いに行ったりするなど、仕入れの方法はさまざまです。
発注していた食材を受け取るのも、1日の仕事に含まれます。受け取った食材の質や個数を確認し、正しい場所に保管するのも大切な作業です。

食材の仕込み

すばやく調理できるように、食材を仕込んでいきます。
野菜をメニューに合わせて細かく切ったり、肉や野菜に下味を付けたり、お米を炊いたりするのが主な仕込みです。
その日のメニューや注文によって必要な食材が変わるので、職場や日にちごとに仕込みの内容は異なります。
正確に下準備をすれば、営業中にスムーズに料理を提供できるでしょう。

調理・盛り付け

飲食店やホテルのレストランなどの営業時間になったら、注文に合わせて調理を行います。
オーダーをもらって料理したり、ビュッフェメニューを作ったりするなど、調理の内容は職場によってさまざまです。
病院や学校であれば、栄養面を考えて作られたその日のメニューを必要な分調理することになります。
調理だけでなく、盛り付けも調理師の仕事です。見るだけで食欲が湧いたり、思わず写真を撮りたくなったりするような、スキルやセンスが求められます。

後片付け・調理器具のメンテナンス

営業時間が終わったら、後片付けが始まります。
テーブルを拭いたり、皿を洗ったりする仕事を分担して行うのが基本です。
次の日も気持ちよく営業できるように、食器や店内を整えます。
調理器具のメンテナンスも営業後の仕事です。包丁を研いだり、鍋を磨いたりするなど、大切な商売道具を万全の状態にすることによって、モチベーションや料理の質が変わってきます。

店舗の衛生管理

安全に食事を楽しんでもらうためには、店舗の衛生管理が欠かせません。
衛生面が整っていないと、料理を楽しめないことはもちろん、食べた人の体調に影響を与える可能性もあります。
後片付けと一緒にテーブルや椅子、机上の調味料などを消毒したり、食材の状態をチェックしたりするのが主な衛生管理です。
また、身だしなみも衛生面への配慮につながります。
制服をキレイに洗う、清潔な髪型にするなど、小さなところから気を付けることで、気持ちよく料理を提供できるのです。

食材の発注・管理

最後に行うのは、食材の発注や管理です。
冷蔵庫にある食材の量をチェックし、足りない食材を追加発注します。
余っている食材の使い方を確認するのも、翌日に向けた大切な準備です。
開店前の仕込みでは間に合わない作業も、閉店後に行います。
時間のかかる味付けやだしの抽出などは、前の日から行い、翌日の営業で使える状態にするのがポイントです。

調理師が活躍できる主な仕事場

調理師は、さまざまな場所で活躍しています。
飲食店やホテルなど身近な場所以外にも、さまざまな仕事場があるので、どこで活躍したいかイメージしながら、主な職場を見ていきましょう。

飲食店

レストランやカフェ、居酒屋などの飲食店の厨房・キッチンで調理師が活躍しています。
お客様のオーダーに合わせて調理をするのが主な仕事です。
飲食店の規模によっては、テーブルへの提供を行う場合もあります。

宿泊施設

ホテルのレストラン、温泉宿の食事処などでも、調理師が働いています。
ビュッフェメニューを準備・補充したり、レストランで料理を提供したりするなど、ホテルや温泉宿のどこで調理を行うかで仕事が変わるのが特徴です。
宿泊施設内のレストランで働く場合は、レストランのジャンルによって、和食やイタリアン、フレンチ、鉄板焼きなど料理の種類が変わります。

学校・病院・福祉施設

学校での給食、病院食、福祉施設の食事にも、調理師が関わっています。
栄養士の作った献立に合わせて調理を行い、児童や患者さん、利用者さんの食事を準備するのが仕事です。
子どもの身体作りや患者さん・利用者さんの栄養管理などに食事を通して関われるのは、やりがい・魅力と言えるでしょう。

料理教室

料理の知識やスキルを生かして、料理教室で活躍する調理師もいます。
クッキングスタジオや料理教室に勤め、学びにきている生徒に料理を教えるのが仕事です。
お手本として調理をする場面もありますが、テーブルを回り、コミュニケーションを取りながら教える場面の方が多くなります。
料理の楽しさを伝えたい、料理を好きになってもらいたいという人におすすめの職場です。

専門学校の講師

調理師を目指す専門学校の講師として、生徒に指導する働き方もあります。
料理教室では主婦や女性など日常生活での料理を教えるのがメインですが、専門学校では料理人やパティシエなどを目指す生徒を教えるのが両者の違いです。
さまざまな場所で活躍する調理師を育てたいという思いがある人には、講師としての働き方が向いているでしょう。

調理師の仕事のやりがいと苦労

調理師の仕事には、やりがいはもちろん、大変なこともあります。
どちらもしっかり理解した上で、調理師を目指すか考えてみましょう。

やりがい

調理師のやりがいは、何と言っても自分の料理で人を笑顔にできることです。
子どもから大人まで、料理の味や見た目だけで幸せな気持ちになってもらえます。
「今まで食べたなかで一番美味しかった」「また食べにきたい」などの言葉で、やりがいを感じられるでしょう。

また、さまざまな場所で活躍できるのも調理師のやりがいであり、魅力です。
飲食店やホテルなどの身近な場所だけでなく、学校や病院などで重要な役目を果たすことができます。
料理を提供する立場から離れて、調理師を目指す人や料理が苦手な人をサポートできるのも、調理師だからこそできる仕事です。

大変なこと

調理師として働く上で大変なことは、体力が必要なことです。
厨房やキッチンでは立ちっぱなしになり、ピークの時間は座る余裕がありません。

営業時間以外でもやることが多く、仕込みのために早出したり、翌日の準備のために残業したりすることもあります。
仕入れた食材を運んだり、大きな鍋を移動させたりする場面もあり、ある程度力も必要です。

また、見習いのうちは厳しい指導を受ける場合が多く、人間関係で悩む人もいます。
一人前になれるように指導してくれているので、感謝しつつ忍耐強く着実に取り組む姿勢が必要です。

調理師の仕事に向いている人

調理師をはじめとして、どのような仕事にも向き不向きがあります。
向いていないから諦めるべきではありませんが、向いていた方が調理師を目指しやすいでしょう。
ここでは、調理師の仕事に向いている人の特徴を5つご紹介します。

料理が好きな人

調理師の適性として、一番大切なことは料理が好きなことです。
料理をすることや食べることが好きな人は、料理への愛情を込めて仕事に取り組めるでしょう。
大好きな料理をもっと極めたい、自分の料理をもっと色んな人に食べてもらいたいなど向上心も持ちやすく、調理師として努力を続けられるはずです。

料理や食への探求心・向上心がある人

料理や食は、美味しいものや人気のあるもの、求められるものが日々変わっていきます。
それらに対応するためには、探求心や向上心が欠かせません。
新しい食材の組み合わせや味付けを研究したり、美味しいと言われるものを食べに行ったりするなど、食を追求することがスキルアップやアイデアにつながっていきます。

味覚や美的センスに優れている人

新しい味付けや映える盛り付けをするためには、味覚や美的センスが求められます。
それらが優れている人は、調理師としての適性があるでしょう。
微妙な味の変化を感じたり、色や形のアイデアを持っていたりすると、より魅力的な料理を作れるはずです。
味覚やセンスはたくさんの料理を食べたり見たりすることで身についていくので、努力次第で磨くことができます。

対応力がある人

調理師には、対応力も求められます。
混雑状況に合わせて調理の優先順位を決めたり、食材の在庫を見てその日のメニューを考えたりするなど、臨機応変さが大切です。
調理以外の場面でも、上司や先輩の指示に柔軟に対応する、お客さんや利用者さんからの要望に応えるなどの対応力も必要になります。

忍耐強い人

調理師になってすぐに調理や盛り付けを任せられるのではなく、見習いの時期があります。
雑用から始まり、仕込み、盛り付け、調理といったようにステップが進んでいくので、焦らず着実に取り組む姿勢が大切です。

時には、厳しい指導を受けることもありますが、めげずに忍耐強く努力を続けられる人であれば乗り越えられるでしょう。

調理師という仕事をするためには

調理師になるには、いくつかの方法があり、キャリアも人によってさまざまです。
調理師になる方法やキャリアイメージを参考に、調理師として活躍するイメージをしてみましょう。

調理師資格を取得し就職する

料理の仕事は必ずしも資格は必要ありませんが、調理師と名乗るためには調理師免許が必要です。
調理師免許を取得するためには、調理師試験に合格する必要があります。
調理師試験には受験資格があり、以下の条件を満たしていなくてはいけません。

学歴中学校卒業以上
職歴調理業務(飲食店営業、魚介類販売業、そうざい製造業、複合型そうざい製造業、寄宿舎・学校・病院等の給食施設)に2年以上従事していること
※パート・アルバイトは週4日以上かつ1日6時間以上の実働勤務が原則

上記の条件を満たし、試験に合格したのちに、都道府県で免許申請を行うと取得できます。
また、厚生労働大臣指定の調理師養成施設を卒業すれば、実務経験がなくても試験なしで調理師免許を申請できます。

免許を取得した後は、ホテルのレストランや飲食店などの求人に応募し、調理師として就職するのが一般的です。

調理師のキャリアイメージ

調理のキャリアには、さまざまな形があります。
ホテルや飲食店などに勤めて、厨房スタッフからマネージャー、店長、総料理長などを目指すのが一つ目の例です。
調理だけでなく、お店全体をまとめたり、料理の方向性を決めたりするなど、運営に関わる仕事に関わることができます。

二つ目の例は、飲食店などで勤めた後に、自分の店や教室を開業する道です。
スキルや経験を生かして自分の店で料理を振る舞い、繁盛すれば収入アップも期待できます。
有名店や人気店になると、一躍注目の料理人として世に知られることもあるでしょう。

三つ目の例は、調理師の経験から料理教室や学校の講師になるルートです。
料理のスキルや知識を生徒に伝えることができ、将来の調理師を育成したり、主婦の悩みを解決したりできます。
調理師としてどのような仕事がしたいかを考え、自分らしいキャリアをイメージし、実現を目指しましょう。

調理師について

調理師について

調理師試験について

飲食店などでの調理の仕事を目指す際、調理師免許を取得したいと思う方は多いのではないでしょうか?
試験対策の学習を始める前に、調理師免許の取得方法、資格取得のメリット、試験内容や難易度、合格率などについて解説します。

調理師とは?

調理師とは、食品の「栄養」や「衛生」「適切な調理法」などの知識を持ち、安全な料理を作ることができる調理のプロのことです。
飲食店をはじめ、病院や福祉施設、学校・会社の食堂など、活躍のフィールドも豊富です。食に関する知識を広げられるため、ご家庭でも役立ちます。

調理師免許とはどういうもの?

調理のプロであることを証明する調理師免許を持っていれば、開業に必要な「食品衛生責任者」の資格を、講習会を受講せずに申請のみで取得できます。
もちろん、飲食店の開業を考えていなくても、調理師免許を持っているだけで「調理に関する技術や知識を十分に持っている」と認められるため、飲食業界への就職や転職などで有利になります!また、お店に来るお客様に対しても、調理師免許を持っているということで、安心感を与えることができます。 」けでなく、栄養や衛生に関する知識を含まれます。  

調理師免許を取得する方法は?

調理師免許を取得するには、2種類の方法があります。以下で取得する方法を解説します。

専門学校や養成施設で学んで取得する

1つ目は、厚生労働省が指定する調理師専門学校や、調理科などのクラスのある高校、大学などの養成施設で学び、卒業することです。卒業後、住所地の都道府県知事に申請することにより調理師試験を受けずとも調理師免許を取得することができます。
高校や大学は卒業までにそれぞれ規定の年数がかかりますが、調理師専門学校の1年制の場合、免許取得までの期間は1年で済みます。

実務経験を積んだ上で調理師試験に合格する

2つ目の方法は、飲食店などで2年以上調理の実務経験を積んだ上で、各都道府県が実施する調理師試験を受けて合格し、申請して免許を取得するというものです。実務経験の証明には「調理業務従事証明書」の提出が必要となります。この実務経験はあくまで「調理」の経験であり、接客などの仕事では認められません。なお、非正規雇用のパートやアルバイトでも、規定の条件を満たすことで受験が可能です。

調理師免許を取得するメリットは?

調理師免許がなくても飲食店などの開業や調理業務はできますが、免許を取得するとさまざまなメリットがあります。

就職に有利になる

調理技術と食の専門知識を持っているため、即戦力になりやすいといえます。そのため、調理師免許を取得していることが応募条件になっている求人も多くあります。一定の技術と知識があることを書類選考の段階でアピールできるので、就職に有利といえます。

給料や待遇が良くなる

調理師免許のないまま調理師業務に従事すると、最初のうちは荒い物などが主な仕事です。また、免許のある人よりも給料が少ないことがほとんどです。しかし、調理師免許で技術や知識を証明できれば、新人のうちから調理をまかされたり、資格手当がついたりする可能性もあります。また、給料が上がりやすくなるケースもあります。

店の信頼度が上がる

調理師免許は、調理技術だけではなく栄養、衛生の専門知識も有していることの証明です。そのため、提供される料理が安全で栄養バランスがとれているという安心感につながります。安心感は店への信頼度を上げ、リピーターの増加や新規顧客の獲得など、経営の安定化にもつながります。

調理師試験の概要は?

調理師試験は各都道府県で毎年行われています。おおむね年1回ですが、2回実施される場合もあります。大型台風など、悪天候の影響が非常に大きい場合は日程が変更されることもあります。受験会場は1~3ヶ所と、都道府県ごとに異なります。

複数会場がある都道府県でも、申請時に希望会場を選択できる場合と、できない場合があります。受験料も都道府県によって異なり、おおむね6100円~6400円ほどです。前述したとおり、調理師専門学校や調理科クラスのある大学など、厚生労働省が認定する養成施設を卒業すると、調理師試験は免除になります。

調理師試験の出題内容は?

試験内容は「公衆衛生学」「食品学」「栄養学」「食品衛生学」「調理理論」「食文化概論」の6科目です。

「公衆衛生学」では、地域社会における健康問題などが出題されます。「食品学」や「栄養学」は、食品の分類、加工、保存や栄養素について、「食品衛生学」は、食中毒の予防などについての出題です。「調理理論」では調理技術や食品の調理による変化などについて、「食文化概論」では、食に関する歴史などが問われます。

調理師試験の難易度は?

調理師試験は実技試験は行わず、筆記試験のみとなっています。出題形式は4つの選択肢から1つを選ぶマークシート方式です。実技試験がないうえ、記述問題ではないので、人気資格のうちでは比較的難易度は高くない試験といえます。

原則として全科目の合計点数で合否判定され、60%以上で合格ラインとなります。
合格までのスケジュール
3ヶ月で無理なく合格できます。

ステップ1 

ユーチューブ重要項目講座で基礎知識を習得

まずはテキスト学習からスタート!
耳と目で学習しましょう。要点を凝縮しているので、とってもスリムでコンパクトです。

試験によく出る項目ですので、まずはゆっくり視聴していきましょう。
無理に覚えようとしなくても、繰り返し視聴することで重要項目を覚えることができます。
1日の学習時間は約30分でOK! 通勤やお昼休みなどのスキマ時間を使いながら、学習を進めていきましょう。

スキマ時間を上手に活用することが、合格への近道です!

ステップ2

ユーチューブ問題集で「解答力」を養成

ユーチューブ「問題を解いてみよう」で丸ばつ問題を解いていく解答力を身に付けます。
大切な問題、良く出題される項目の丸ばつ問題で構成されているため、解答のコツもつかめます!

学習に関して、わからないことがあればステップ1に戻り、該当する重要項目を再度ご視聴下さい。この繰り返しで見る見る実力がついていきます。

ステップ3

実力チェック問題を解きましょう。

多くの問題を準備しています。過去問題から出題頻度の高い問題を優先しています。自分の苦手とする弱点もわかるので、そこを中心に復習を。さらに実力がアップして、自信を持って試験に臨めます。

問題を解いて、7割の正解率になれば合格できます。繰り返し学して下さい。

ステップ4

いよいよ試験本番!

試験は例年6月~11月に都道府県ごとに実施。複数の都道府県で、かけもち受験もOKです。
試験は筆記試験のみ!マークシート方式の4択式。全科目の合計でおよそ60%以上の得点が合格の目安です。
法改正情報や試験の最新情報など、有益な情報は適宜お知らせ!情報収集に時間を費やすこともなく、安心して試験に臨めます。

合格&申請で「調理師免許証」が交付

合格後、各都道府県に申請すれば、晴れて調理師免許を取得! 調理の現場で、ますますご活躍いただけます!

申請の際には登録料が必要です。

飲食店を将来的に開業したい方や、料理に対する正確な知識を習得したい方におすすめの資格が「調理師」。調理師とは、食品の「栄養」や「衛生」、「適切な調理法」などの知識を持ち、安全な料理を作ることができる調理のプロです。

食品の安全や健康への注目が高まる中、飲食店はもちろん、福祉の現場や病院、学校・会社の食堂など、活躍の場は多彩。飲食業界への就職・転職の武器になり、職場でのキャリアアップ・収入アップも期待できます。また、食に関する知識を広げられるため、普段の料理にも役立てられます。

ペネトレイトの「調理師」講座は、調理師の勉強が始めての方でもスムーズに学習いただけるよう、ユーチューブ講座でわかりやすく解説しています。1日約30分、3ヵ月で合格力が身につくカリキュラムですので、働きながらでも着実に合格を目指せます。調理師の試験はすべてマークシート方式です。本試験と同じ設問形式での練習問題もご用意していますので、効果的に実践力を高めることができます。

2022年7月26日